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turbo717's Activity 

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El burgo Ranero-Leon

サンティアゴへの巡礼路 その第2夜 (2006.12.22の日記に続きます。) 
 (2004.9.2-9.20の旅を新しい絵を挿入し、その後得た多くの情報をもとに回想しています。)

巡礼をスタートしたSahagunからの行程17.9kmで、アルベルゲ(巡礼宿):EL BUROGO RANERO(エル・ブロゴ・ラネロ)《344.2km》に pm4:45頃到着。
すでに大勢の巡礼が到着しており、玄関にあるベンチで本を読んだり、洗濯物を裏庭に干したりとしんと静まった村は、ここだけが賑わっている感じ。
ベッドが利用できる最終到着者であったらしく、最後の空きベッドを当てがわれる。
シャワーなどを浴び、夕食と朝食の食料品を、目の前にあった店に買いに行く。



leon_Bario humedo
Leanの街中



厨房では、これまた何組もの巡礼たちがそれぞれのメニューで料理を作っていた。NASAの宇宙食のような感じで、スープの元などを戻していた。
キッチンは大体が、電磁式の調理器であり、4つの鍋を同時に料理できるタイプが多かった。スイッチの順番などを学習しては、それを操作するという感じで、みんな器用に料理していた。
全世界から集まってきた人達がそれぞれ思い思いに料理をし、ある場合はそれを融通しあって会話が弾むという感じで、初日の利用の僕にとっては、なじめない雰囲気で、そのバイタリティには圧倒された。

夕食は各自、食堂でそれこそ、思い思いに取るものだから、豪勢なメニューから僕のようにパンとオレンジをかじりながらの貧しい食事との開きは相当なもので羨ましく感じた。自転車での旅行ではかなりの荷物がつめるため鍋釜をしょったりして豪華な食事が可能であったようである。
什器はもちろん揃ってはいるが、数が限られているため順番を待ったり、洗い終わるのを待つという感じで、その間の会話が楽しい という感じ。

翌朝は、起床4時の約束で、早めに就寝。スペイン人2人が暗い中、こそこそと電熱器を操るも、習熟したはずの電熱器のスイッチがなかなか操作できないでいた。すぐ熱くならないため、鍋を載せる台とスイッチがうまくマッチングせず苦労している感じ。
コヒーを分けてもらう。この2人 10分ほどの食事でもう出発。

もたもたしている内に10分がすぎ、いっしょに行こうとした別の外人もさらに遅れている。もうママよ というばかりにアルベルゲを飛び出すが、真っ暗な中、ほのかに照らす村の街灯からcaminoの道を示す貝のマークを探す。
前夜に下見でもしておくべきだったとここで、反省。うろうろするも西へ行く方角に、おぼろげにも街道の1本を発見。caminoマ-クもあり、確信をして歩き始めた。

およそ1時間もしたであろうか、漸く先の2人に追いつく。同じ旅装であるため聞くと兄弟であるという。この2人すでにRONCESVALLES(ロンセスバイェス:スペイン側のスタート地点の一つ)《747.1km》から403kmをすでに歩き、あと344kmを残しているという。
こっちは、まだ25kmを歩いただけなのに。サンダルスタイルのこの2人、ものすごい健脚の持ち主。
スタスタ歩くこと8時間。昼過ぎに大都市Leon(レオン)に到着。朝のアルベルゲから37.5kmも歩いたというのに、口笛を吹く元気さ。
上の絵は、旧市街を闊歩する兄のダニエル。まだ先へ行けるという元気さではあるが、このレオン(Leon)、サン・イシドロ教会、サンマルコス大聖堂、パラドール、夜の雑踏(旧市街地の一角はバリオ ウメド:Bario humedoと呼ばれている)など見るべきものが多く、ここでビールなどを飲んでくつろぎたいということになった。


絵はLeon旧市街地を行く巡礼(275° pm2:00)(Google Earth :「Leon」或いは42.597406,-5.567078)

Google Earthのpositionを掲載しています。North,Eastは+、South、Westは-記号がつきます。Search ウィンドウにこの値を入れますと、Leonの旧市街に飛んでくれます。色んな聖堂の写真も見ることができます。


さて、camino(巡礼路)を歩くスペイン人は全体の50%くらい。
なぜこうもcaminoを歩くのでしょうか。
日本で言うと四国のお遍路。こちらは1071.6km、2寺間の最長距離は80.7km(37番岩本寺と38番金剛福寺間)と日本のほうが遥かに長く辛い巡礼路です。
ブラジル人作家パウロ・コエーリョの処女作「魔法使いの日記:原題:"O Diario de um Mago" 1992年。 日本では「星の巡礼」(1995年10月 角川文庫から出版) 15年ほど前に歩いた巡礼路で体験した神秘的な出来事を書いて作家でビューをした。その後書いた「アルケミスト」は世界中で1千万部以上売れたベストセラー)という名作で、全世界の人に知られることとなり、巡礼路の旅に火がついたといわれます。





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